合格体験記?

2006年9月27日
司法試験合格体験記の執筆を依頼されたので、日記を書く代わりにここで骨子を考えようと思う。
しかし、受験生が合格者から得たい情報とはなんだろうか…よくわからないが、とりあえず使用書籍と、時季ごとの過ごし方という2段構えで構成してみようか。
とりあえず、まずは使用書籍を書き出してみよう。
?使用書籍
憲法:
○芦辺信喜「憲法」←言わずもがな。知らない人はいない本。
○戸波江二「憲法」←芦辺だけだと足りないので。でも絶版。
○憲法判例百選??←憲法は判例が命。つか判例で勉強するくらい。(どの科目も判例は重要だが…。解説まで読め。)
○試験対策講座(憲法)←ノート代わり。

行政法:
○原田尚彦「行政法概論」←行政法全部が1冊にまとまっていていい本。とくに、原田先生の本は行政の介入の必要性を認めつつ、それを民意でうまくコントロールする必要があるが、そのコントロール方法は法律だけが能じゃない、というコンセプトで貫かれてかかれているから、初学者が全体像をつかみやすいのではないだろうか。
○塩野宏「行政法??」←とても有名な基本書。基本的なことはすべて記載されている。ただ、塩野先生の本はつまらないとか眠いとかいう意見が多く、敬遠されがち。それは、行政法という科目自体が受験生にとっつきにくいことと、高度なことがさらっと記載されており、ぱっと見では理解できないから。よくよく読んでみると素晴らしいことが書かれていることに気づくはず。つまらないとかいってる人には、行政法の知識が不十分であること、法律書を読み解くスキルがかけていること、の2点に原因があると思われる。
○ケースブック行政法←判例百選と異なり、解説がついていないから早く読める。わからない判例について百選やその他の文献で調べればよい。判例自体がいいこと書いてあるから判例読むだけでもかなりためになるし、民事系と違い公法系は判例と学説の立場に相当の差があるから、判例学習は必須。

民法:
○内田貴「民法」???←無難なところでしょ?
○民法判例百選??(読むに越したことはないが、読まなくても死にはしない気がする。)
○試験対策講座(民法全部)←判例の要約が載ってていいよね。直前期択一六法を読む代わりに読んだりもしました。

刑法:
○大谷實「刑法講義総論・各論」←誰の本でも、どの立場(行為無価値、結果無価値)でもかまわないが、刑法は必ず教科書を通読すべき。法律書は全体を通じて理解して初めて個々の部分の意味も正確に理解できるものではあるが、特に刑法はこれが顕著。刑法総論の理解なくして各論の理解もありえない。
○前田雅英「最新重要判例250」←判例と解説あわせて1ページなので、時間がない受験生には便利。ただし解説は前田説なので、他説の人は半信半疑でみとけばOK。
○大塚裕史「刑法総論(各論)の思考方法」←名著。各説の考え方がよくわかる本。ただマスターすれば普通の教科書の行間にもこれと同趣旨のことがうかがえるので、初〜中級者向けの本。
○試験対策講座(刑法総論・各論)←よくできた本だと思う。教科書を何回も読むのが大変なら、これを読んでもいい。ただ、前述の通り教科書は通読必須。

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